これから冬にかけて空気が乾燥してきますね。空気が乾燥し、気温も下がってくると体温を逃がさないように毛穴が閉まってきます。毛穴が閉まると皮膚呼吸が少なくなり呼吸器が弱い方は咳やぜんそくが出やすくなります。

少し咳が出るようになったのだけど、できれば漢方で何とかしたい。けど、どれを選べばよいのかわからない。

そういう方は以下のことを参考にして選んでみて下さい。

漢方の咳止めは数種類あり、代表的なものには麻杏甘石湯、柴朴湯、麦門冬湯、竹葉石膏湯、滋陰降下湯、清肺湯などあります。

麻杏甘石湯は比較的元気な方の咳に使います。胸郭部の熱と痰を除きます。食べ過ぎた後に良く咳が出たりするのが特徴です。

柴朴湯は、小柴胡湯と半夏厚朴湯が合わさった処方です。精神的弱っていて、気うつがあり神経質で食欲不振、虚弱な方の咳に使うと良いでしょう。

麦門冬湯は、乾燥すると咳が出る方によく合います。竹葉石膏湯から竹葉と、石膏を抜いた処方になりますので、熱や口喝、口乾が少ない人とにとなります。

竹葉石膏湯は、先の麦門冬湯に竹葉と石膏を足した処方です。熱や口喝、口乾がある方の咳に合います。軽度の熱中症にも使えますので暑気あたりや、ドライマウスなどにも応用できる処方です。

滋陰降下湯は、血を補い、体を潤わせ、熱を冷まし、痰を除き、胃腸を補う働きがあります。体力が弱っていて熱がこもっているような方に合うでしょう。

最後に、清肺湯は日頃から煙草をよく吸う方や、大気汚染があるところに住んでいるなど方で、喉のうるおいが不足の傾向で、痰が多く切れにくい方におすすめです。

体質や症状に合った漢方薬を選ぶ際の目安にしてください。自己判断は避け必ず専門家にご相談の上、漢方薬をお求めください。早めの対処を心がけましょう。

気になる方は、ぜひご相談ください